日常の非常識 zennryoku 

20代 独身おとこ の日常から感じる ひとときを綴ります。

自転車。

 

若者らしくカラオケで夜を明かして朝帰りをした。

夜になるスピードと朝になるスピードは同等ではないだろう。

 

朝がどんどん僕を追いかけてきたから、僕は先輩から借りた自転車の変速を1番軽くして走った。

ペダルが僕の心みたいに空回りして、冷たい空気が鼻の奥まで突き刺さる。

 

家(寮)に着く頃には、夜は部屋の隅にまで追いやられていた。

 

先輩は夜の勤め(店おわってからの出張カットの指名で)を終えて

家へ急いで帰ってるのだろう。

そしてポストの中に隠された寮の鍵で鍵を開けて、家に入り、眠るころ。

 

 

たぶん、先輩は油臭いヘアカラーダイの除去液の匂いのままかえってくるけど、足を忍ばせて後輩の僕を気ずかってくれる。

 

 

僕も、明日は店が休みだから、もう少しカット技術をあげるためサロンへ通おう。

 

 










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