ビキニ水着。
今週のお題「夏物出し」
ベランダに置きっぱなしの段ボールに雨が落ちる音を聞きながら、これからやってくる夏のことを考えている。
夏は割と忙しく過ごす方なのだが、去年の夏はどうやって過ごしたのか思い出せないあたり、今年の夏の出来事も来年には塵になってしまうことを簡単に予感させた。
去年の夏行けなかった花火大会を約束した彼はもう隣にはいないし、年々更新する猛暑には耐えられそうにない、ビキニ水着を着たいがサロンのお客様とバッタリとかありそうだし、供のおんな友達が なんかヤバ目に疑われそうだし、21度に設定したクーラーの電気代が馬鹿にならない、背中に張り付くワイシャツがうっとうしいし、歳なんてとりたくなくないのに誕生日は嫌でもやってくる。
夏なんて嫌いだ、といいながら素直に楽しめない自分が1番嫌いだ。
屋台の焼きそばと燃えた火薬のにおいが好きだし、ブルーハワイのかき氷で舌が青くなりたい、ボウルに氷がいっぱいの茹でた硬めのそうめんが食べたいし、ひまわり畑で真っ白いデニムにタンクトップシャツを着てノンビリしたいし、カエルの鳴き声を聴きながらあぜ道を歩きたいし、汗でほんのり塩辛い唇 だれか欲しい~??
今年も僕の夏がやってくるし、後悔と孤独の秋もやってくる。
良くも悪くも全て夏のせいにしてしまおうよ、全部全部。